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五月人形

1.端午の節句とは?

男の赤ちゃんが初めて迎える五月五日のお節句を、初節句といいます。現在では子どもの日となっていますが、本来は端午(たんご)の節句といいました。端午とは五月初めの午(うま)の日のことです。端午は、奇数の重なることをおめでたいとする考え方から、やがて五月五日に定着しました。

2.なぜ五月人形を飾るのでしょうか?

はじめ天の神様を招くため戸外に立てた武具やのぼり旗は、江戸中期以降は内飾りにも作られ、また、兜の飾りに取り付けられていた人形がやがて独立して、さまざまな五月人形になりました。ことに武家社会では端午を象徴する菖蒲の音が「尚武」に通じることから、この日は跡継ぎの将来を祝う大切な祝日でした。この「尚武」を現代的に解釈するなら、男の子が多くの困難に打ち勝ってたくましく成長することと考えてよいでしょう。身を守るための鎧兜や、あるいは五月人形を飾る習わしの中には、わが子の健全な発育を祈る両親や家族たちの、真剣でしかもあたたかな祈りが込められているのです。

3.なぜ菖蒲を飾るのでしょうか?

菖蒲の葉の強い香りには邪気を祓う力があると信じられ、その音が尚武に通じることとともに、昔から端午に欠かせない植物とされてきました。なお、菖蒲の葉をお風呂に入れる菖蒲湯は、体の穢れを除き健康によいとされ、現在でも行われています。

4.どんな人形を飾ったらよいでしょうか?

飾り方は大きく分けて二通り、外飾り(鯉のぼりや武者絵のぼり)と、内飾り(鎧・兜飾りまたは子供大将飾り)があります。内飾りはこれらを中心にして、いろいろな道具や人形を飾り添えます。本来は、出世を願う鯉のぼりと成長を祈る内飾りの両方を飾るのが望ましいかたちですが、地方によりどちらをメインにするかは若干異なります。土地の風習を尊重しながら、その中でそれぞれのご家庭にふさわしい飾り方を工夫してよいのではないでしょうか。

5.五月人形は誰が買うのでしょうか?

一般的には、母方の実家から贈られる例が多いほうですが、今日では可愛いお子さんのために、両家で費用を折半することも多くなりました。また、鯉のぼりは母方、内飾りは父方で用意することもあるようです。いずれにせよ、双方でよく話し合って決めることが大切でしょう。

6.五月人形はいつからいつまで飾るのでしょうか?

春分の日過ぎ、遅くとも四月中旬頃までには飾って、当日を楽しみに待ちましょう。
大切なのは毎年飾ることです。年一回のお節句です。毎年飾ることで、わが子に対する家族の祈りを新たにし、また子どもとの対話を深めることが出来るでしょう。
なお、お節句は季節の行事ですから、それが過ぎたらしまうのはなるべく早めに、五月中旬頃までのお天気の良い日を選んでしまいましょう。鯉のぼりも同様です。

7.どのようにお祝いしたらよいのでしょうか?

五月五日当日、またはその前夜(宵節句)に、両家の祖父母・親戚・親しい友人などをお招きします。また、お返しは子どもの名前で内祝いとして贈ります。これには古くからちまき、または柏餅がよく使われます。お礼の手紙に赤ちゃんのスナップ写真を添えるのもよいでしょう。ただし、お祝いの席にお招きした方には、特にお返しの必要はないでしょう。

8.次男・三男が生まれたらどうすればいいでしょうか?

お節句は、その子が無事に成長するようにとのお祝いですから、基本的には、五月飾りもそれぞれに用意したいものです。しかし、もしそれが出来ない場合は、なにかその子自身のための五月人形などを買い求め、その健やかな成長を祈ってあげましょう。
なお、何かの事情で人形を保存できなくなったときは、全国各地の神社・社寺で行われる人形供養(人形感謝祭)に持参し、若干の供養料を添えて納めるのがよいでしょう。

9.人形の保存法

五月人形を長持ちさせ、毎年きれいな五月人形を飾って楽しむには下記の保存方法が重要です。

  1. 人形を大切にし、愛情をもって扱いましょう
  2. 人形には湿気が一番の大敵、湿度が高過ぎると顔や衣裳にカビがつき、顔に黒いシミがついたり、衣裳が変色してしまいます
  3. 乾燥しすぎると顔にヒビが入ったりして大切な人形が台無しになりかねません。とくに飾っているときに直射日光が当ると変色の大きな原因となるので、これは絶対に避けて下さい。また、エアコン等の暖房も大敵で、人形に直接風が当らない場所に飾るようにして下さい
  4. ホコリやゴミが人形の顔や衣裳につくと、顔がくもったり、衣裳が褪色したりします。人形をしまうときは、毛バタキ等で十分にホコリ、ゴミを落として下さい
  5. 柔らかい紙で頭を軽く包んで、汚れたり傷をつけないようにします。このとき人形の顔に手や指が触れると脂がうつり、シミや汚れの原因になるので特に注意は必要です
  6. 箱の中に人形を納めるときには、人形が箱の中で動いたりぶつかり合わないように白紙等を詰めて下さい
  7. 防虫剤は人形専用を必ず使用して下さい。人形保存用として最も適したナフタリン製剤のタイプでも、パラジクロベンゼン製剤、しょうのう製剤と併用した場合には、プラスチックと反応してプラスチックを溶かしてしまったり、油性のシミが付着する可能性があります。混用した場合はもちろんのこと、前回に使用した別系統の防虫剤の臭気が残っていた場合には、それだけで反応してしまうこともあります。毎年同じ種類の防虫剤を使用することが、トラブルを防ぐ最短の道です
  8. 箱に収納した人形は湿気のとどきにくい押入れの上段や天袋などの高い場所にしまいます。そして、年に一度、十月頃のよく晴れた日にカラッとした風にあてて虫干しをして下さい

※人形の保存には上記の注意等が必要ですが、気象条件・保管状態その他条件により人形の状態が悪くなる場合がありますので、十分注意して下さい。

以上の見解は一般的なものですが、全国にはさまざまな風俗習慣があり、父方と母方とでは、考え方の相違もあることでしょう。しかし要は気持ちの問題、可愛いお子様のためによく話し合い最良の方法で明るく楽しくお節句をお祝い下さい。

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